自分に勝つという断固たる決意

FC五十公野U-10です。

先週3連休はマルソーカップ下越予選に全て充てた為、疲労を考慮して平日練習はオフ。

県大会に向けて改めてネジを巻き直して臨む初回の活動は、県内外の12チームが集う「愛ランドカップU-10サッカー大会」への参加です。

今回は全員参加でなくメンバーを選抜。

マルソーカップ下越予選では勝つことができなかった対戦チームもこの大会へ参加しており、当日の組み合わせ抽選次第では再戦の機会が得られるため、ひとつでもいい結果を残せるように。

そしてマルソーカップ下越予選では果たせなかった一番高い順位を目指しました。

当日の代表者会議での組合せ抽選にてマルソーカップ下越予選の2次Lと決勝Lで2度対戦した水原サッカー少年団さんを初戦に引き当てて早速再戦の機会を得ました。

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[予選リーグ・Cブロック]

GAME.1 水原サッカー少年団

直近の対戦だった公式戦では2試合連続のスコアレスドロー。

朝の集合時、監督から「下越で勝てていない相手がいるのだから何かが足りない。その何かを見つけられるように努力してください。」と言葉をもらったものの、身体が重い。
というか元気がない。

ベンチからのコーチングによって気がつく、何かをする、のではなくピッチに出ている選手もしくはベンチの選手が自分達発信で声を掛け合いコミュニケーションをとってゲームを進める必要がある段階へチームは入り始めています。

こんな感じじゃ優勝はないな、というのがベンチで見ていた率直な印象でした。

そんな重い試合でしたが、なんとか1点をもぎとってタイムアップ。

◯1-0水原サッカー少年団

試合後、ヒントを少し与えてすぐに選手ミーティングを行ってもらいました。

話し合うことはできているので、それを試合で表現するためには何が必要なのかを分解して考えて選手間で共有する必要があります。

次戦へ期待を込めてミーティングではこちらから解決策は伝えず自立を促します。

がんばれ。やれる。

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GAME.2 Jドリーム三条

公式戦での出場機会が少ない選手を主体に予選リーグ突破をかけて戦いました。

メンバーを固定するつもりはありませんし、チーム内での競争は必要です。

選手の人数は多いので基本的に組める場合は2チーム出しにしています。

出る選手には大会での試合で自信と経験をつけて欲しい。

いつもと違うメンバー組み合わせで緊張感のある入りでしたが、すぐに先制点をとることができ、追加点を重ねることができました。

このチームのモデルとして、守備においては組織的に守る必要があるので形と立ち位置は約束事を設けていますが、攻撃時はポジションに縛られずに選手に自由に判断してもらっています。

お互いが補完し合える関係性と距離感。

その自由が効果的な表現となるための優先順位と原則の存在。

でも自由と身勝手は違います。

・ボールが持てるからと言って、同エリアで保持し続けて展開しない。
・自分の得点に固執して効果的にランをする仲間を使わない。
・点差に満足して雑なプレーでのやりきり

厳しい事を言うようですが、どんな相手であろうとメンバーであろうと「これくらいでいいか」「いかなくていいや」「やらなくていいか」では対戦してくれている相手にも失礼ですし、自身の成長も望めません。

勝って良かった、勝てて安心、はあるかもしれませんが「もっとやれた」「次はもっとやれる」「次こそは」というチャレンジ精神とワンプレーへの強いこだわりを常に持ってサッカーと向き合いましょう。

◯11-0 Jドリーム三条

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[決勝トーナメント]

準決勝 FC前橋南

予選リーグ各ブロック1位4チームでの決勝トーナメント。

準決勝の相手は群馬県から参加のFC前橋南。

予選での試合を見ましたが、技術がしっかりとしたチームで、少ない声掛けながらも効果的なサッカーしてくるとてもいいチームという印象です。

実際に試合が始まり戦前の印象そのままに厳しい圧力下でも決して蹴らずに繋げてくる。

来るなら離す、来ないなら運ぶ、そしてチームが同じ目線で狙ってくる。

技術もありますが“サッカーを知っている”と感じさせる素晴らしいチームでした。

言うならば私達が目指すチームスタイル。

試合は五分五分、どちらに転がってもおかしくないオープンな展開が続きましたが、PKで先制に成功。

1-0。

続いてスルーパスに反応して抜け出した選手がねじ込み追加点。

2-0。

残り時間5分弱。2点差。

サッカーにおける2点差はリードしている側にとって一番危険な点差として昔から言われています。

連続得点後も相手は下を向くことなくゴールを目指して向かってきました。

このメンタリティも素晴らしかったです。

そのメンタリティが生んだバイタルエリアでの所謂『事故』による失点。

2-1。

その後も狙いが効果的な配球をされ続けます。

逆に五十公野はリードしている状況をうまく利用することができずボールを握って時間を進めることができません。

同点シーン。

ディフェンシブサードで相手スローイン。

投げられたボールはそのまま五十公野へ。

ノンプレッシャーのフリーでしたがコントロールせず簡単にロスト。

認知不足です。

この時間帯でこのエリア、求められるのは堅実で確実なプレー。

そのままバイタルに進入されゴラッソ。

2-2。

たった3分間で2点のリードがなくなり振り出しへ。

相手を褒めるしかない点もありますが、リードしている状況でのゲームマネジメント巧者であることも求められます。

残り時間僅かでしたが決勝点を目指して前へ出ました。

が、同点とされた後のこの2分間は頭が真っ白になっている選手がほとんどだったはずです。

フリーキックのチャンスで単純な認識違いからロスト。

チャンスエリアでのファールスロー。

ミスや失敗は全然オーケーです。

それがあって成長があるわけです。

成長しましょう。

勝負のPK戦へ。

精神的な弱さを乗り越え五十公野は3本全員が成功。

最後の相手キッカーは相当な重圧だったと思います。

枠を捉えることができず。

△2-2 PK戦◯3-2。

薄氷の勝利。

決勝戦進出。

実はこの準決勝直前に当日サポート頂いていたコーチへお願いし、ある選手へ個別に話をしてもらっていました。

以前はスタメンでしたが、この数カ月はベンチにいる時間が長くなり、そこから次第に自分が与えられた時間でも全力からは程遠いプレー。

調子の波があるのは皆同じですが、何かが足りていない。

調子が悪くてもそれでも全力でもがく姿勢。

仲間の為に走るハート。

本当であれば全ての試合においてスタメンで出ていなくてはならない存在なのに、今の状況に自分が負けているのではないか?今の自分に勝てているのか?

この話の中で彼は涙を流したそうです。

それが悔し涙だったのか、この大会では準決勝から彼の持つ本来のプレー、ゴール、そしてサッカーに対する姿勢が久しぶりに戻ってきたことをコーチ陣は喜びました。

翌日の練習時に選手達全員へ同じ話をしましたが、それは「自分に勝つという断固たる決意」について。

いつも試合に出ている選手、途中から出る時が多い選手、ベンチで試合を見る時間が長い選手、どの立場の選手にも全員へ言えることです。

常にいつも自分がスタートメンバーで出るんだ。

そのためにサッカーと向き合い努力を重ねていくんだ。


もしスタートで出なくてもいつでも出られる準備をしておくんだ。

そしてそのためのハートと技術を自分が育てるんだ。

4年生くらいになると、もしかしたら自分がスタートで出るのか出ないのかメンバーに選ばれるのか選ばれないのか、なんとなく察し始める年齢かもしれません。

でもそこで悔しい気持ちに蓋をして「出られなくてもしかたないか」「選ばれなかったから関係ない」と誤魔化したり、自分の気持ちにウソをついたりするのだとすれば、そこからの成長はきっと想像を超えることはありません。

選手に伝えています。

戦う前から負けた時のことを考えているヤツ(チーム)が勝てるわけがない。

勝つことだけを考え、そのために何ができるか考え、そして実行することで成長する。

努力したからといって必ず勝てるわけじゃない。

でも努力したヤツ(チーム)だけが成長を約束される。

勝ったヤツ(チーム)は皆すべからく努力している。

決して勝利だけを追い求めているのではありません。

必ず誰しもが負けます。

でも努力や研鑽を辞めずに諦めなければ成長のゴール(終着点)はありません。

選手には勝利を追い求めることに自分の成長を重ねて欲しいと切に願います。

サッカーチームなのに、またバスケ漫画スラムダンクの話でごめんなさい。

『立てた志は、断固たる意志を持ち続けて成し遂げる』

という言葉があります。

そしてスラムダンク山王戦での安西監督の魂の言葉があります。

『全国制覇を成し遂げたいのなら
もはや何が起きようと揺らぐことのない
断固たる決意が必要なんだ!!』

インターハイの一回戦を勝利した湘北高校の次なる対戦相手、日本の高校バスケット界の頂点に君臨し続ける山王工業高校。

昨年の先発メンバー5人の内3人の主力が残り、史上最強との評価もあるチーム。

全国制覇を目標としてきた主人公・桜木花道の湘北高校は、早くも二回戦で最大の強敵との対戦。

昨年の大会での山王工業戦のビデオを観る選手たち。

自分たちが県予選で惜敗した海南大附属高校を相手にして圧勝した昨年の試合を観て、さすがの湘北メンバーも息を飲む。

監督の安西は言った。

全国制覇するためには、そして王者山王工業を倒すには、相手の優勝し続けてきた経験、そして何よりも山王工業が勝利することを信じて疑わない会場の雰囲気、空気、流れといった目に見えないものを含めたすべてに勝つだけの、〝断固たる決意〟が必要なんだ、と。

そして、不安に思って夜風にあたりに行った赤木と三井に、木暮は言う。

「今まで残ったのはあの時本気で全国制覇を信じた奴だけだぜ」

論語で曾子は、志を立てた士、すなわち立派な男子というものは、何が起きようともそれに対処し、どんな難題からも逃げずに打ち勝ち、乗り越え続ける強い意志がなければならない。

そして、それを生涯続けなければいけない、と言う。その任務は重く道は遠い、のである。

戦国の覇者・徳川家康も、この論語の教えから学んだことを遺訓のひとつにしています。

「人の一生は重き荷を負いて遠き道を行くが如し。急ぐべからず。」

人の一生とは、思い荷物を背負って遠い道のりを行くようなものだ。急がずに行くのがよい。(東照公御遺訓)

決して諦めない、何があっても挫けずやり抜くぞという〝断固たる決意〟なくして、大成、目標到達はないということです。

選手達には自分達の可能性を信じ、そして自分とチームを信じて躍動してくれることを願っています。

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決勝戦 五泉DEVA

マルソーカップ下越予選決勝L最終戦で優勝を賭けて戦った相手。

その時は0-2完敗。

今日は必ず勝つ!!!

同じ相手に続けて負けない!!!!

ダンコ優勝!!!!!

断固たる決意で臨んだリベンジマッチ。

この日、4試合目。

午前は雨に降られながら、午後からは陽ものぼり蒸し暑さの中、疲労の大きい芝のピッチ。

1日4試合は彼等には未体験の領域。

身体の疲労は回復できなくても頭の疲労はできる限りとってあげたい。

そんな想いで決勝戦前のアップはせずに日陰でスパイクを脱がせて15分間、横にならせました。

若干明るくなった表情で静かに決勝戦を迎えることに成功し、ここから精神が肉体を超える試合を表現。

動き出し、出足の速さはこの日一番。

前回の敗戦を踏まえて前線から相手ホルダーへ猛然とプレッシャーをかけるファースト。

それに呼応、連動するセカンド。

高く設定した最終ライン。

常にお互い声をかけ続ける。

自分達へ転がってくるボール。

必要最低限のタッチ数とパス数で最速でゴール前に侵入。

跳ね返されても即座に回収できる距離感。

スルーパスでバイタルへ進入。

相手が一歩早くボールへ寄り切るも

即時にセカンドがファーストとなり、同時にファーストがセカンドとなって、連動した守備で厚みのある攻撃を継続。

ボールが転がってきたのは準決勝前に涙を流し、サッカーへの姿勢とハートを取り戻したあの選手。

ぺナ外斜め45度。

ボールに駆け寄るその刹那、キーパーの位置を一瞬目視。

自分を信じて身体を捻り、そして振り切った右足。

GKの頭上を越えてファーサイドのサイドネット方向へ飛んでいくボール。

ゴラッソ。

先制。

1-0。

キックの威力は決してある方ではありません。

でもこのチャンスを仕留めるために懸命にランし、自分の持てる全てを乗せた、そしてチーム全員の気持ちをボールに乗せたゴールだったと思います。

ナイスプレー!

ナイスゴール!

その後は相手の猛攻に耐え、先制点を守り切り、自分達で勝利を掴み取ることができました。

愛ランドカップ優勝おめでとう。

この経験と自信をこれから先の県大会へ向けて少しずつ少しずつ大切に育てていこう。

当日は運営に携わって頂きました関係者様、対戦して下さったチーム、そして早朝から送迎とサポート、応援くださいました保護者の皆様、ありがとうございました。

また対戦して頂けるチーム、応援して頂けるチームを目指してこれからも直向きに頑張ってまいります。

これからも変わらぬ応援とサポートを何卒宜しくお願い申し上げます。

翌日は、大会に参加しなかった選手も含めて全員でトロフィーや賞状、メダルと一緒に記念撮影。

大会優秀選手には決勝戦で決勝ゴールを決めた選手が選ばれましたが「優秀選手のメダルはみんなにもかけて欲しい」という彼からのリクエストもあり、全員が優秀選手メダルをかけて撮影しました。

サッカーで成長するのは決して体力や技術だけではありません。

仲間を想い信じる気持ち、そして皆で切磋琢磨し合える人間関係、その心。

改めて優勝おめでとう。

そしてありがとう。

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<第15回 愛ランドカップU-10サッカー大会>

■日程

 2024年7月20日(土)

■会場

 愛ランドあさひ 朝日多目的グラウンド

■参加チーム

 ・FC五十公野
 ・FCシバタ ジュニア
 ・MONOPUENTE Jr SC
 ・水原サッカー少年団
 ・五泉DEVA
 ・FC rosso
 ・南浜ダッシャーズ
 ・ジェス新潟東
 ・Jドリーム三条
 ・FC前橋南(群馬県)
 ・小国サッカースポーツ少年団(山形県)
 ・朝日サッカー少年団

  計12チーム

■予選リーグ

 [Cブロック]
  GAME1:○1-0 水原サッカー少年団
  GAME2:○11-0 Jドリーム三条

  予選2勝/勝点6/得失点+12
  Cブロック1位で決勝トーナメント進出
  ※12分-3分-12分

■決勝トーナメント

  準決勝:△ 2-2 FC前橋南○PK戦3-2
  決 勝:○ 1-0 五泉DEVA

■最終結果

  優 勝:FC五十公野
  準優勝:五泉DEVA
  3 位:ジェス新潟東

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